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転職活動を通しての価値観の変化

民間企業を希望されるポスドクのみなさんは、
少なからず現在のアカデミアの状態に嫌気がさしている部分はあるのではないでしょうか?

慢性的なポジション不足で、分野によってはそもそも応募できるポジションがない、
もしあったとしても、一つのポストに対して何十倍という倍率
仮に運よく自分が受かったとしても、また数年後には任期がやってきて、また応募・・・

そういう状態から少しでも安定したいと考え、民間企業を志すポスドクは少なくないと思います。

もちろん、
研究だけでなく別の仕事がやってみたい!
企業でもっと自分を成長させたい!
というようなポジティブな思考をもって転職に踏み切る人もいるでしょうし、

そもそも、自分は基礎研究には向いていなかった・・・
だから、もっと他に自分に向いた仕事があるはずだ!
という、自己再発見の理由の人もいるとは思います。


研究が好きで博士号まで取って、ポスドクとして何年もやったんだから、
企業に行っても研究に関わっていたい・・・

そういう思いを持って転職活動をしている人も多いと思います。


もちろん、初めは研究職に拘って転職活動をするのもいいかもしれません。

しかし、やっているうちに、意外と応募できる企業は少ないんだ・・・と気付くと思います。

何か月か転職活動を続けていると、
これまたアカデミアでのポストと同じように、「もう応募できるところがない・・・」という事態になります。

実際、私自身も、大手企業の研究職は、
自分にマッチしたものも、若干分野が違うけどダメ元でというのもすべて出しつくし、
エージェントから求人案件を紹介されても、
「それ、以前出しました」とか、「実はそれ、先月最終面接でお見送りになりました」
なんていう、応募済み案件ばかりになったことがありました。

まあ、ある意味、悔いのない徹底した転職活動をしているともいえるのかもしれませんが、
仕事が見つからなければ、どんだけ応募しても意味がありません。


実際のところ、私の転職活動の初期の頃は、
「大手企業」「研究職」「年収現状維持以上」の3つのキーワードで絞っていました。

それでも、10社ぐらいは応募のチャンスがあり、
そのうち数社は面接にまで呼ばれたりもしましたが、
結局自分は選ばれませんでした。

大手の研究職はやはり「この人」っていうピンポイントの人材が見つかるまで、
しつこく探し続けることが多いようです。
ちょっとでも違うと思ったら、最終面接に呼んだ人間全員「お見送り」っていうもの普通にあります。

たまに、ベンチャー企業での研究職なんてのもエージェントから紹介され、
面接を受けたりもしたのですが、
ベンチャーだと意外とするすると選考が進んでしまうんですよね。

そして、やっぱりまだ大手企業を狙いたい・・・とか贅沢を考え始め、
同じようなベンチャーは他にもたくさんあるから、別にここでなくてもいいだろうと思い、
選考を途中で辞退したりしたこともあります。

で、いつしか応募できる求人が全くなくなって、
かといって、次の求人が出るまでのんびり待ってるというわけにもいかず、
上記3つのキーワードのうちから「研究職」を削り、
「大手企業」「年収現状維持以上」の2つで絞りました。

研究職ではなく、この2つを満たす求人は、バイオ系ポスドクであれば、
製薬会社の学術職やMSL
ライフサイエンス関連企業の技術営業
などが主ですが、この辺の職種にターゲットを絞って色々と企業研究をしていると、
意外と面白いんじゃないかとか、
自分だったらこういうビジネスを展開してみたいとか、売り上げを伸ばせるとか、
そんなアイデアも浮かんできちゃったりするんですね。

もともと、人と話したり、人と関わって仕事をすることが好きなので、
また、様々な学術情報を体系的にまとめ上げたりすることが得意なので、
自分の適性ってそういう部分にあるのかもしれないと思い始めました。

ただ、そうやって研究職への無駄なこだわりを捨てても、転職活動は難航しました。

結局のところ、民間企業経験者でそこそこいい人材が同時に応募してたりとかすると、
「実務経験がないから・・・」という理由で落とされるんです。

特に、大手で待遇が良い求人なんて、普通に民間企業からの転職者がわんさか応募しているんですよ。

確かに、博士号ありで、留学経験もあって、研究者としての実績もそこそこある・・・という履歴書は、
それなりに人事の目に魅力的に映っていることもあるようで、
書類を通ることもそれなりにあるのですが、
やはり、他人と比較して検討すると、何か足りない・・・ということが多いようです。

これは私個人の問題なのか、多くのポスドクに共通することなのかはわかりませんが、
「お見送り」の理由として、
必ずと言っていいほど、○○様は大変優秀で、かなり高い評価をしていたのですが・・・という慰めの言葉とともに
・今回は営業経験者を採用したために・・・
・同じ業界の経験者を採用することになりました・・・
・民間企業でのご経験が少ないために・・・
となることが多かったです。

もちろん、企業側は企業経験の無いポスドクを雇うことに少なからずの不安は抱いているわけで、
その面接官の不安を払拭するようなアピールが出来なかった私の責任なのですが、
とにもかくにも、実務経験者というのは何にも増して転職市場では有利なのだなと実感しました。


そんなこんなで、次は「大手企業」という縛りも取り払い、
せめて「年収現状維持以上」を呑んでくれる企業なら・・・と思い、活動を続けましたが、

結局のところ、研究開発型ではない中小企業では、
そもそもポスドクという高度な専門技術のある人材を必要としておらず、
逆に言えば、淡々と問題なく実務をこなしてくれる即戦力人材を欲しており、
大手ではなく中小企業に妥協すれば、大手と比べて面接に呼んでもらえるようになるかと言うと、
意外とそうでもなかった・・・と言うのが実感です。

大企業は、色んな種類の人材を使える懐の広さがあり、
また、優秀そうな人材なら一度会って見て、それからやってもらえそうな仕事があるかどうか考えようか・・・という、
そういう採用方法を実施してくれるところもあります。

しかし、中小企業はカツカツの予算で採用活動をしている場合も多く、
ちょっとでもリスクが大きい人材は採らないのではと思います。
オーバースペックで・・・なんて言われて、書類で落選する企業さんは、
ほとんどが中小企業さんでしたね。

オーバースペックってなんじゃ!
スペックが足りてないよりいいじゃないか!!
と思ったこともありましたが、
企業というのは、エグゼクティブクラスの人を引っ張ってくる場合を除いては、
既存の社員と足並みをそろえられる人材をBetterとするものらしいです。

だからと言って、自分はそんなに優秀じゃないんで・・・なんて言うわけにもいかず、
博士卒という重たい学歴を感じ続けていました。


そんな一進一退の、しかし全くゴールの見えない転職活動を続けているうちに、
世の中にはいろんな仕事があるんだ・・・と言うことを身をもって実感し、
最終的には、企業でやるなら研究職ではなくてもっと外で人と関わるような仕事がしたい!と思うようになってました。

なので、とりあえず、研究職にこだわりを持たずに、色んな企業に応募して、
そのたびに、多少の企業研究というものをしてみることをお勧めはします。

もしかしたら、あなたの価値観を変えてくれるかもしれません。


私が最終的に内定を頂いた、しかしとても満足している企業は、

大手とは程遠い、ベンチャー企業(しかも上場前)で、
研究職ではない、営業職とコンサルティング職の間ぐらいの職務で、
そして、結局年収も1割ほど減ることになりました(ストックオプションは付与された)。

しかし、トータルで見て、その企業で一旗揚げてやると言うモチベーションは保ててますし、
確実に、その成長業界でのスキルや知識は身に付くと考えていますし、
上場前のベンチャーで、ストックオプションで一攫千金!!なんて、夢も持ててます。


まあ、人間の価値観なんて数か月でがらりと変わることもありますし、
逆に、価値観を変えることができない人間は変化の激しい民間企業での仕事にはついて行けないと思いますので、
ちょっと転職活動が上手くいかないなと感じ始めた人は、
これまでに応募したことがなかったような職種にもチャレンジしてみるといいかもしれません。
なにか新しい自己発見につながるかもしれませんしね。
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面接では自分をアピールするべきなのか?

博士やポスドクの就職セミナーなどに行くと、色々と誤解にまみれた話を聞くこともあるかと思います。
そして、それを鵜呑みにして面接を受けると、あれ?と思うような結果を招くこともあります。


<博士人材のステレオタイプ>
一般的に博士課程を出た人、もしくはもう何年もポスドクをやっている人への人物評価は、
なぜか、
・コミュニケーション能力が低い
・専門以外への視野が狭い
・ビジネスに理解がない
・就労意欲が薄い
と思われていることが多いようです。

まあ、個人的には、そんなコミュニケーション力が低くて視野の狭いポスドクはほとんど見たことないです。
むしろ、みなさん話好きで、物知りで、研究以外のことについても造詣が深い、
そんな人が多いと思います(少なくとも私の周りは・・・)。

しかし、ポスドク向けの転職セミナーなどに行くと、
研究者って誰とも話さず、一人で実験台に向かって黙々と作業してたり、
顕微鏡を見てニヤついてたりするんでしょ?っていうイメージを持たれたりもします。
いったいいつの時代の研究者像なんだか・・・・

なので、まずは発声練習をやらされてみたり、
企業が欲している博士人材「理想像」について説明されてみたり、
自分がいかに企業人として貢献できる人材であるかのアピール方法を実践してみたり、
色々なことを教えてくれます。

ただし、これらの面接対策は、あくまでも上記のような、
ちょっとこいつは面接通らねぇだろうな~っていうようなポスドク向けでです。

もしあなたが、
・学会発表なんてなんのその、質疑応答も難なくこなせます!
・海外に留学してたから、欧米人並みに自己アピールします!!
・論文投稿でEditorやReviewerたちとガチンコでやりあえます!!!
なんていう、優秀なポスドクなのであれば、
そういうセミナーで聞いたことをさらに追加でしてしまうと、
ちょっとやりすぎ感が出てしまうので、あくまでも参考程度にした方がいいかもしれません。


<企業におけるコミュニケーション能力とは>
ぶっちゃけ、自己アピールが行き過ぎた人は、
大抵面接で落とされます。

なぜなら、そんなやつとは一緒に働きたいと思わないからです。

「自分すげぇ」っていうオーラが出ている人間と、一緒に仕事したいですか?
職場の雰囲気が壊れると思いませんか?

ハッキリ言って、自分がどれだけその企業に貢献できるかのアピールなんて、
面接ではほとんど必要ないです。
自己アピールを上手く織り交ぜながら自己紹介をすると言った転職のHow to本もあったりしますが、
少なくとも、面接官に尋ねられない限りは、ハッキリとは言わない方がいいでしょう。

大切なのは、面接官がもう少し話を聞いてみたい・・・と言う程度にとどめておく、
つまり、興味を持ってもらえるようなキーワードを会話の中にちりばめるぐらいがベストで、
そのキーワードに面接官が喰いついてきたらラッキー!
もしそうでなければ、その件についての必要以上のアピールは禁物です。

研究者としてのコミュニケーションスキルは、
ミーティングなどでビシバシと白熱した議論をかわせる能力であったり、
自分の研究結果をいかに魅力的に伝えて、より高い評価を得るかという能力を指すことが多いです。

しかし、企業人としてのコミュニケーションスキルは異なります。
目の前の相手が何を求めているのかを察知するのスキルが一番に求められます。
相手が「もっと話を聞きたい」と思っていたら、もう少し詳しく話す。
相手が「もうそれはいいよ」と思っていたら、それ以上の無駄な話はしない。
つまりは、相手をいかに不快にさせないかが、コミュニケーションの能力であり、
自分の素晴らしさを言葉巧みにアピールする技術ではないのです。

いわゆる、オラオラ系の押しの強い営業スタイルは、
研究者のみなさんが就職したいと思っているような企業ではおそらく不要なスキルです。


<では、どうすればいいのか?>
人前で上手く話せない、対人コミュニケーションが苦手な研究者の人は、
とりあえず、初めの挨拶で良い印象を与えましょう。
そして、面接官に聞かれたことに対して的確にシンプルに答えることを心がければいいと思います。
基本的に、面接に呼ばれている時点で、書類審査は通っているのですから、
あなたの専門性や能力は既に十分評価されているわけですし、
面接はその確認のために、書類の記載内容と矛盾がないかを問うているだけです。

ディスカッション大好きな饒舌な研究者の人は、
まずは、言葉以外の部分(挨拶、所作、表情)で良い印象を相手に与えましょう。
あとは、余計なことを話しすぎずに、面接官の出方をじっくりと伺いましょう。
面接の場をリードしているのは面接官であることを忘れない。
面接官は、あなたの自慢話を聞きたいわけではありません。
あなたが、既存の他の社員と上手くやっていける人物かどうかを見ています。
もしくは、その面接官の部下として一緒に仕事したい人物かどうかを見ています。
自己主張の激しい人物は、扱いにくいと判断されることが多いようです。


まあ、私自身が受けた企業の中には、
博士人材のトガった人間性を評価してくれそうな会社もありましたが、
その場合でも、自分の持っているトゲの先端を見せる程度でいいと思います。

どんなにすごいトゲを持っているのかのアピールは全く必要ありません。
聞かれたときだけシンプルに答えるようにしましょう。

ポスドクの転職における英語力

ポスドクから民間企業への転職活動をしてみて率直な感想ですが・・・

理系の博士課程まで出ているのだから、当然英語の論文はすらすら読めるし、書けるし、
英語で学会発表やらディスカッションやらもそれなりに出来るのだろう・・・
研究者というだけで、そう評価されていることは多い気がします。

逆に言えば、わざわざポスドクを雇とうようなポジションなわけだから、
その程度はできてもらわなければ困る・・・という期待もあるのかもしれません。


<英語でのコミュニケーション能力は要求されるのか?>
ぶっちゃけ、大抵の日本の企業においては、
・英語力の証明はTOEIC等のスコアだけでOK
・書類選考での足切り用のファクターの一つにしか過ぎない
と思っていい気がします。

経験上、面接の場で英語力を試されるということは殆どなく、
面接の場で予告なしにいきなり英語を話すように言われるところもありましたけど、それは少数派です。

要するに、履歴書に書かれたTOEIC等のスコアがあればそれが説得力となり、
それ以上は何も聞かれない・・・それが日本の採用面接と言うものです。

なので、ポスドクで転職活動を考えている人は、
留学経験や実用的な英語コミュニケーション力がなかったとしても、
TOEICのスコアぐらいは持っておいて損はないと思いますし、
民間企業への転職を考える際の最低限の準備だとも思います。


<TOEICのスコアはどのくらい必要か?>
これもぶっちゃけ分からないです。
明確な社内規定を設けている企業(内資大手製薬企業など)もあれば、
高ければそれなりの評価はするけど、それ以外の専門性の方が重要という企業もあるでしょうし、
TOEICスコアという見かけの英語力ではなく、本物のビジネス英語力を求める企業もあると思います。

転職市場では、一般的にライフサイエンス系のポスドクが応募するような業種の企業だと、
大手企業(=グローバルな内資企業)や、本社が海外にある外資系の企業は、
大体730~800点ぐらいを要求するところが多いみたいです。

勝手な印象ですが、このくらいのスコアを要求してる企業は、
おそらく実際の業務でも英語を頻繁に使っている気がします。

逆に、600~650点ぐらいを基準にしている企業は、
面接などで実際にお話を聞く限りでは、
おそらく英語を使用する機会、特に会話や会議をする機会は、
殆どないのではないかと思います。
英語にアレルギーがなければそれでよい・・・程度。
もしくは、既存の社員と大体のレベルがあっていればOKという感じなのではという感じでしょうか。


<大抵の企業は書類選考でしか参考にしないと書きましたが・・・>
とはいえ、私も何度かの転職面接の経験の中で英語力について強く確認されたことはあります。

一つは、国内大手製薬企業の研究職としての面接。
これは、最終面接でした。

直属の上司になるであろう人からの、ものすごい圧迫気味の面接でしたが、
私の履歴書を一瞥するやいなや、面接官は、
 「君、英語苦手なの?」
 「TOEICの点数がえらい低いけど大丈夫?」
って、すごい上から目線の言われよう。

 「御社の社員の平均よりははるかに上回っていると思いますが・・・」
と、逆切れしそうになりましたが、そこは大人しく、
 「海外で4年以上の就業経験もあり、英語でのコミュニケーションには問題ありません」
と、答えておきました。

まあ、どっちにしろお見送りだったんですけどね。


英語力がないと判断されたのはその一回限りで、他社の面接では、
 「英語力は問題ないよね?」
 「フランス語と英語とどちらが得意なの?」
という確認程度のことしか言われたことがないです。


例外として2社ほど、予告なしで英語力を試されたことがありました。

一社は、面接官は日本人だったのですが、
その面接官はいきなり英語を話だし、
 「では初めに英語で自己紹介をお願いします」
と言われました。

もう一社は、プレゼンテーションの課題試験があったのですが、
プレゼンが終わった時に、
 「では、○ページ目のスライドを、今度は英語で説明してもらえるかな?」
と突然の無茶振り・・・

まあ、こういう例もあるので、英語を使って何かを説明するというのにも、
普段から慣れておいた方が良いのかもしれません。

外資系なんかだと、いきなり外国人の上司が面接にいたりとか、
最終面接が海外本社とのテレビ電話面接とか、そういう例もあるようです。



年齢の壁

「35歳転職限界説」なんていう言葉があるらしいです。

確かに、歴史ある大手の内資系企業は、中途採用の年齢上限をある程度明確に設けていることが多いようですね。

私は転職活動を始めた時に既に36歳、しかも民間企業での就業経験なし。
これは明らかに不利でした。

そして、なかなか内容的に良さげな案件を見つけ、
応募年齢制限も明記されていないので、いざ応募と思って問い合わせてみると、
転職エージェントの方から「いや~、この求人は35歳以下という“裏設定”がありまして・・・」
などと言われ、応募すらできないなんてざらでした。

ただ、求人情報には「35歳まで」と明記されていても、
良い人がいたら+2,3歳はまでは応募書類を見ますよという“裏設定”もあったりして、
こればっかりは聞いてみなければ全く判らないというのが本音です。

実際、年齢上限を超えていても、書類審査をして、面接に呼ばれた企業もありました。

なので、求人情報だけを見て、これは応募できないや・・・とがっかりしないで、
ダメ元でチャレンジしてみる精神は必要だと思います。

しかし、年齢での足切りは免れたとしても、
やはり30歳の候補者と、36歳の候補者を同等には見てはくれません。
36歳の人は、30歳の人と比較して、6年分以上に値する経験なり知識なり業績を求められるので、
単純比較で36歳の人の方が良い人材だとしても、
6年のキャリア差に見合うような明確かつ突出した能力や経験値の差がなければ、
若い方を採用して自社で教育しようと考えてしまうのが、残念ながら企業というものらしいです。

では、その35歳以上の人材に企業が求めるもの・・・
これがまた難しい。

おそらく、27,8歳で博士号を取り、35歳までに大学教員のポストが見つかった人は転職活動なんてしないでしょう。
ただ、その年齢までポスドクをしてしまった人、
良い論文を書くために研究・実験だけに数年間を費やしてしまった人、
そんな優秀なポスドクにはおおよそ経験できないこと・・・

それは、人的マネージメントです。

要するに自分自身で部下を持ってグループを率いた経験があるか、
自分自身で最終判断をする経験をしたことがあるか、
これを企業は求めてきます。

そもそも、本当の意味で自分のグループをもって研究を進めた経験がある人で、
民間企業に転職を考える人なんてそんなに多くはないでしょう。

せいぜいボスに言われた通りに、
大学院生の指導をしたとか、後輩の面倒を見たとかその程度ではないでしょうか?
共同研究を進めたりするのも、自分の判断ではなく、ボスの許可をもらってボスの名前で行いますよね?
今のアカデミアの人間構造から言って、ポスドクが最終的な意思決定の責任者を任せてもらえることは稀です。

もし、そういうことを普通にやってたよ・・・と言うポスドクがいるならば、
それを上手くアピールさえできれば、転職活動はおそらくかなり有利に運べます。
しかも、管理職待遇でとか・・・。

ただ、そういうアカデミア特有の現実を、
バカ正直に応募書類に書いたり、面接で話したりする必要はないとも思います。

後輩の実験指導を1年した程度でも、自分の論文に関わる実験を共同研究でやってもらった程度でも、
自分が主になってやっていたと思えば、それは、
「若手の指導をして、きちんと結果を出させた」とか、
「共同研究の進行管理をして、自分主導で取りまとめた」と、
言ってしまって構わないと思います。

ただ、大げさにカッコ良く言ってしまってもバレはしないのですが・・・
仕事のマネージメントを行うというのはどういうことなのかを、
転職エージェントとの面接などを通して、色々と聞いてみるとよいかもしれません。
若手の指導とかグループやプロジェクトをまとめるという感覚は、民間企業とアカデミアとでは、
私自身はちょっとずれている気がしました。
個人的には、アカデミアでのプロジェクトの取りまとめの方が、よっぽど煩雑で難しい気がします。
でも、企業にしかいたことがない人には、それは理解されません。
お互いに、自分たちの仕事のやり方にプライドを持っているのですから、
そこは求職者側が譲って相手企業に合わせなければなりません。
もしくは、自分はアカデミアで一流企業の管理職よりももっと複雑なマネージメントをこなしてきた・・・
ということを、説得力のある具体例を添えて説明せねばなりません。

あと、企業の面接担当者は、それが本当かどうかの「裏」を取ったりはしません。
ただ、面接時の反応や、ちょっとした面接官のツッコミとか、意地悪な質問に対する応対から、
その人のマネージメント力に対するポテンシャルを見抜こうとしているだけです。
事実と多少異なっていても、その嘘を華麗につき通し、入社後も口で言ったことを実行できるのなら、
即戦力として期待どおりのパフォーマンスを発揮できるのであれば、
面接で大風呂敷を広げても、たぶん何も問題ないのではと感じています。
(口だけだったとバレた時は、試用期間とかでクビでなるかもしれませんけどね・・・)

転職活動終了・・・総括

これまでの転職活動の流れを、総括として書き出してみます。

300日で60社以上に応募・・・
週に一回以上は応募書類を作成していた計算になります。
これだけやると、もうこれは経験を通り越して財産となりますね。


<転職活動期間>
現職の在職中に、最初に応募書類を出した日:2013年5月7日
入社予定の企業より最終的に内定を頂いた日:2014年3月7日

 ※およそ10か月間、300日以上かかってしまいました。


<応募書類提出数>
応募書類を出した回数:63社
うち、書類選考通過:18社(書類通過率28.6%)
うち、最終面接まで:4社
うち、内定を頂いた:1社

 ※書類選考の返事が音沙汰なし:2社(両方とも大手内資製薬企業)


<応募した企業の規模>
大企業(もしくはグループ企業):48社(うち書類通過11社)
中小企業(サービス業もしくは小売):5社(うち書類通過2社)
ベンチャー企業(研究開発型):7社(うち書類通過5社)
非企業(独立行政法人など):3社(うち書類通過0社)

 ※こちらの主観で勝手に区分してます(日本法人が小さい外資も、大手に分類)


<外資系or内資系>
内資系企業:42社(うち書類選考通過11社)
外資系企業:18社(うち書類選考通過7社)
非企業(独立行政法人等):3社(うち書類選考通過0社)

 ※イメージ通り、外資系企業はポスドクもそれなりに評価してくれるようです


<応募形態>
直接応募:22社
転職エージェント経由:41社

 ※転職エージェントは使い方を憶えるとメリットは沢山あります(後述)


とりあえずこれだけ。
また何かまとめたら追加していこうかと思います。
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